内容正文:
第二十三課
一、 会話 紹興を訪ねる
佐藤:きれいだな。瓦屋根(かわらやね)の家が水に映(うつ)って,まるで大きな絵を見ているようだ。あのう小さな船は,なんと言うんですか。
ガイド:烏篷船(うほうせん)です。紹興酒の甕(かめ)をつんで運ぶ伝統的な船です。
佐藤:紹興酒を運ぶ船ですか。
ガイド:ええ。紹興で酒作りが始まったのは,今から2500年前,春秋戦国(しゅんじゅうせんごく)時代だといわれています。紹興酒は、それ以来ほとんど変わらない手法で作られているんです。
佐藤:なるほど。あの味は長い伝統の味なんですね。
ガイド:紹興には,「鑒湖(かんこ)の水」と言うおいしい水と,中国で一番おいしいお米(こめ)があります。そんな土地だからこそ,2500年もの間,酒作りが栄(さか)えたんでしょう。
佐藤:水と米か。日本酒と同じですね。
ガイド:お客様,紹興は初めてでいらっしゃいますか。
佐藤:いいえ。10年前,学生時代に一度来たことがあるんです。あのころは、まさか自分が酒造会社に就職するとは思ってみなかったなあ。
ガイド:酒造関係のお仕事をされているんですか。でしたら,「鑒湖」に面した紹興酒工場にもご案内しましょうか。
佐藤:いいですね。ぜひ行って見たいです。
ガイド:そうそう,工場の近くには魯迅(ろじん)の愛した店(みせ)「咸亨酒店」もございますよ。魯迅,ご存知ですか。
佐藤:もちろん,中学校の教科書にも載っているくらい,日本でも有名です。
ガイド:そうですか。では,後ほど魯迅記念館にも立ち寄りましょう。では,参りましょうか。
二、 課文 水郷の町
水郷の町と言えば「江南古鎮」が一番だ。江南とは長江下流の南岸,古鎮とは古い町の意味である。烏鎮,周荘,西塘,同里,朱家角などを指し,城(しろ)を待たない水上都市として,明から清の時代にかけて大きく発展した。運河(うんが)に沿(そ)って続く古鎮の風景(ふうけい)は,1年を通(つう)じてそれぞれに魅力があるが,初春(しょしゅん)の風景はひときわすばらしい。水郷ならではの景色(けしき)と素朴(そぼく)な暮らしが見られる。
古鎮の路地(ろじ)は一般に狭(せま)くて長(なが)い。石畳の細(ほそ)いこちが古い建物の間を延々(えんえん)と続く。特に烏鎮の路地は必見だ。またこの町の「昆劇(こんげき)」や「越劇(えつげき)」などの伝統